天然酵母には、りんご酵母やレーズン酵母などの原料そのものから自然培養して作る「自家製酵母」と、乾燥された状態で市販されていてより簡単に種おこしができる「簡易天然酵母」があります。
ホシノ天然酵母パン種(発酵種)について
今回扱うのは、ホシノ天然酵母パン種。
日本古来の醸造技術によって作られた、製パン用の発酵種です。
国産の小麦・米・麹・水から作られていて、パンに独特の旨みを与えます。
安定した発酵力があり、比較的扱いやすいのが特徴。種おこしは24時間で、その後は冷蔵で2週間ほど保存ができます。
簡易天然酵母のメリット
「簡易天然酵母」の主なメリットは以下の3つあります。
・長期保存ができる
・自家製酵母に比べて安定性があり、扱いやすい
・使いたい分だけ使え、比較的短時間でパンが焼ける
材料・道具

- ホシノ 天然酵母パン種……50g
- 水……100g
- 瓶(200~500g容量がおすすめ)……1個
- ふた……1個
- フォーク……1本
下準備
・瓶とふた、フォークを煮沸消毒する

大きめの鍋に水とよく洗った瓶、ふた、フォークを入れて火にかけ、沸騰した状態で5分以上煮沸消毒します。トングで清潔なキッチンペーパーの上に置き、よく乾かしましょう。
作り方
1. 水とホシノ天然酵母を混ぜる

瓶の粗熱が取れたら、30℃くらいにあたためた水とホシノ天然酵母を入れ、フォークでよくかき混ぜます。おから状になったらOKです。
2. ふたをして常温におく

ふたをして、常温にしておきます。
生種ができるまでの目安時間
30℃:約24時間
25℃:約30時間
20℃:約48時間
3. 半日ほどたつと、ぶくぶくと盛り上がってくる

少しずつぶくぶくし出し、全体のかさが増えてきます。
4. ぶくぶくが収まり、ポタージュ状になれば完成

ぶくぶくが収まってかさが減り、なめらかなポタージュ状になれば完成。
なめると、ほのかにピリッとして酸味と苦味が感じられます。
できあがった生種の保存方法について

完成した生種は、軽くふたをして冷蔵庫で保存します。低温でも少しずつ発酵が進むので、長くても1週間以内に使い切りましょう。
分離してしまっても、スプーンなどでかき混ぜれば大丈夫。
この分量だと、基本のまるパンが50個ほど焼けます。