こんにちは。
あさみ(@AsmAkuons34)です。
おうちで作るパンは、手ごねが基本。はりきってこねてみたけど、なんだかうまくいかない……と一人で悩んでいませんか?
今回は、パン作り初心者の方でもいちから学べる「パンのこね方・たたき方」をじっくり解説してゆきますね。
私もパン作りを始めたばかりの頃は、ベッタベタの生地とよく格闘していたものです。
こんな私でも、ちゃんとこねられるようになったのだから大丈夫。一つずつ、丁寧に順を追ってみていきましょう。
生地をこねる理由
まず初めに、知識として、生地をこねる目的を確認しておきましょう。
生地をこねる理由は大きく2つ。
- 形の違う材料同士を混ぜ合わせるため
- 生地に力を与えることで、生地の骨格(グルテン)を作るため
実は、パンは一生懸命こねなくてもある程度ちゃんとした形に出来上がります。ではなぜこねるのでしょう。それは、より早くなめらかな生地に仕上がるからです。
以前ゴムベラだけで作ろうとしたこともあるのですが、粉の塊が出来てしまったり、いつまでも粉っぽさがなくならなかったり、とかなり時間がかかってしまいました。
なので、ゴムベラで粉と水を合わせたあとは、必ず手でこねるようにしましょう。
生地をこねる方法
1. 手の腹を使って手前から奥に押す

粉に水分が吸収され、ひとかたまりで持ち上げられるようになったら、こね台に取り出します。手の腹に体重をかけながら、手前から奥に向かって押すようにこねましょう。
2. カードで生地を集める

はじめは生地がベタいていて、こね台に残りやすいので、カードを使って生地を集めます。
生地がべたつくあまり、打ち粉をふりたくなってしまいますが、生地が固くなってしまうので、ここでは打ち粉はふりません。
手を一旦きれいに洗うか、水で手を軽く濡らすと、手につきにくくなります。
3. 再び手の腹を使って押すようにこねる

集めた生地を、再び手の腹を使って押すようにこねます。写真のように横長の状態になるまで数回行ってください。
4. 向きを変える

横長になったら、向きを縦に変えます。
5. 生地を折りたたむ

奥の生地の端を手前に持ち上げ、折りたたみます。
6. 再び同じようにこねる
生地の表面がしっとりとして、手から離れるようになるまで、1~5の作業を繰り返します。生地をつまんでみて、耳たぶくらいの固さになっていたらこね上がりのサインです。
グルテンを強くする!「たたく」作業
パン屋の厨房で、職人さんたちがパン生地を「バンバン」と打ちつける光景を見たことがあるのではないでしょうか。
これは、生地を台に打ちつけて力を加えることで、グルテンを強くしている段階。
グルテンが強くなると、発酵中に発生する炭酸ガスを蓄えられるようになり、パンがふっくらと膨らむのです。
一般的なパン(丸パンやコッペパン、パウンド食パンなど)では、「たたく」必要はありません。カンパーニュやリュスティックなど水分量の多い生地を作る際は、こねに加えて、「たたく」作業も追加しましょう。
生地をたたく方法
1. 人差し指・中指・薬指で生地を持ち上げる

利き手の人差し指・中指・薬指を生地の下に入れ、上に持ち上げます。
2. こね台にたたきつける

手首をひねり、こね台に生地をたたきつけます。このとき、生地から指が離れないよう気を付けましょう。
3. 手前から奥に向かって折り返す

持っている生地を手前から奥に折りたたみます。
4. 再び生地の下に指を入れる

生地の利き手側に、人差し指・中指・薬指を入れ、生地を引っかけます。
5. 同様にたたきつける

2、3を数回くり返し、グルテン膜を作ります。
グルテン膜を確認する方法

こね上がった生地の端っこをカードで切り分け、生地の下から指を使ってやさしく伸ばすと、グルテンができているか確認することができます。
指の腹がうっすらと見えるくらい薄い膜ができていたら、グルテン膜ができている証拠。
すぐに穴があいてしまう場合は、こね不足なので、こねとたたきをもう少し行いましょう。
パン職人への第一歩!こね方・たたき方をマスターしよう

おうちでのパン作りは「手ごね」が基本。だからこそ、生地のこね方・たたき方をマスターすることは、おいしいパンを作るための一番の近道です。
といっても、一生懸命こねる必要はありません。
生地を数分こね続けていると、あるタイミングから生地がどんどんまとまり、手から離れてゆきますよ。
この瞬間はとっても気持ちいので、ぜひご自身の手で体感してみてくださいね。